FILMシート の使い方

生産性、学習、チームワークを高めるシンプルなシート

toiee Lab社内、ワークショップ、ラーニングファシリテーターに人気の「便利なシート」を紹介します。過去に 「凡人の努力で卓越した存在になる方法」 の記事で紹介したシートの「最新版」です。

是非、ご活用ください。

使い方

1. ダウンロードする

ダウンロード(副クリック、ダウンロード)

2枚1セットになっています

両面で印刷すると、表に書き込み、裏に解説が印刷できます。

2. 真ん中を書き込む

記入日と確認日を記入します。確認日には、リマインダーやカレンダーなどで確認するようにしましょう。

空いている空白には、タイトルを入れたり、図を入れたり、アイコンを入れたりして、楽しく、取り組みやすいようにしましょう。

また「取り組む意味」を書き込んだりすることも有効です。

3. 青の部分を書き込む

青の枠の右側の期待する結果から書き込んでください。西洋文化の多くでは、右を「未来」として使います。それに習って、「未来」から逆算思考を促すために、右から順に書き込むように設計しています。また、「実際の結果」と比較しやすいように、右においています。

期待する結果は「やることリスト」ではなく、「こうなったらいいな」と思う結果です。例えば、

「1週間後に、こんな状況になっていたら嬉しい」

というような形で、書き出すことがオススメです(どんな使い方でも良いですが)。ただし、「達成しそうなこと」を書かないようにしてください。これでは、単なるやることリスト計画にしかなりません。

など、「今まで通りだと、到達しなさそう」な期待する結果を書き出してください。これによって、学習が発生する余地が生まれます。

期待する結果を書き込んだら、次は「計画・姿勢」を書き込みます。期待する結果を得るには、何をしたらいいか、あるいは「何をすれば良いか不明」な場合や自明な場合は、「どんな姿勢で臨むか」を書き込んでください。

書き込めたら、こう自問します。

「なぜ、2の計画・姿勢を実行すると、1の期待する結果に到達すると思っているのか?」

これによって、あなたの前提、想定、パラダイムを明らかにする方向性を作ります。思いつかなかったら、「昔からそうだったから」とか「いつも、こうしてきた」など書いてくださっても構いません。

3. 行動する

仕事をする、生活する、趣味するなどなど、行動をします。

4. 緑、黄色、赤を書き込む

必ず振り返りをしてください。

まず、よかった点をあげましょう。よかった点からあげることで、脳がポジティブな状態になり、発想が湧きやすくなります。それから「改善点」などを書きます。また、「予想外」についても書き込んでください。

予想外が集まってくると、大きな発見につながることが多いです。

よかった点、改善点、予想外から「次どうするか?」を決定しましょう。そして、「気づき・学び、発見、パターン」を現時点で思うことをなんでも良いので書き込んでおきます。

5. 次の1枚を書く

そして、次の1枚を取り出して、また書いていきましょう。このとき、行動から得られた情報を元に

などを積極的に行いましょう。

補足

オススメの書き方は、

です。

活用シーン

私たちの脳は、「あらゆる活動をフィードバックシステム」によって行っています。高度な論理推論も、ニューラルネットワークという柔軟な仕組みで、フィードバックシステムとして機能させています。

このフィードバックシステムを効果的に活用して、あらゆるものを「学習」として取り組むことで(一般に考えられている学習と、ここでの「学習」は違います。生理現象として学習を定義したシステム・プロセスをを学習と定義しています)、

などの質や効率を改善するために、FILMシートを使うことができます。

個人の学習に

受験や、趣味、資格試験の勉強に使ってください。具体的な目標を期待する結果に書くのも良いですが、「学習の仕方」を期待する結果に書くこともオススメです。例えば、

を期待する結果に書き込んで、そのための生活の工夫をプロセスを書き出します。そして、なぜ、そのプロセスで良いか?を考えることで、毎日15分を実行できるような習慣づくりに使えます。

そうやってみたところ、「あまり役立っていない」に気づけば、勉強方法自体を変えていくととが必要です。

仕事の生産性アップに

仕事の生産性アップのためには「目的は何か?」が大切です。なんのための仕事で、何を満たすべきなのか?を知ることが、FILMシートを使えば自然に行えます。

振り返りを行うと、どんどん、改善アイデアが浮かんできます。

チームワークに

チームで1つのFILMシートを書いて、行動するようにすることで「学ぶ組織」の土台が作れるようになります。

経営に

現代のように変化の早い時代かつ、知識が資本となった労働環境では、仕事の性質上、自己目標管理が必要です。

FILMシートを使って、自己目標管理を行い、チームや同僚で振り返りを多なうことで、知識共有なども進みます。

よくある質問

Q. FILMシートの理論的背景を教えてください

A. FILM2学習理論をベースにしています

toiee Labの研究は、「問い駆動型」の学習方法が、意外にも、既存教育の学習効果を上回るという「思わぬ発見」からスタートしました。3年間、大学の授業に真面目に出席している成績優秀者でも、「実際、自分が何を学んでいるか?」が理解できていないことが往々にあります。

高校までの教育で培った「問題と答えのセット」を訓練にによって記憶し、回答する学習スタイルのまま、大学の授業で成績を収める人が大多数を占める現状では、上記のような「首席クラスなのに、本当のところは、何も理解してない」ことが発生します。

ところが「問い駆動型(別の記事で説明します)」学習を行うことで、これまで聞いてきた用語を整理し、新しく情報を仕入れ、自分なりに理解を進めることができます。そして、圧倒的に長く記憶にとどまるだけでなく、新しい知識を手に入れることも、容易になります。

さらに「問い駆動型」と「チーム学習」を組み合わせることで、効果が倍増します。このような結果から、現代教育に疑問を持ち、様々な学習理論や研究を調べた結果、「こうあるべき」という議論ばかりで、

に明確な回答がなく、明確でシンプルな理論がありませんでした。そこで、人工知能研究と人の学習を対比させる中で、FILM2学習理論を構築しました。

詳しくは、別の記事をご覧ください。

Q. PDCA と何が違うのでしょうか?

A. 要素となる知識体系が近いので、かなり近い部分があります

PDCAサイクルの主な生みの親は、エドワード・デミング博士です。彼の研究は、当時の新しい科学の潮流を生み出す気かっけとなったノーバート・ウィナーの影響が濃いです。そして、ノーバートウィナーが、サイバネティクスを生み出すきっかけとなったものが、シャノンなどによる情報理論の研究で、特にノイズ除去のための「フィードバック制御」です。

PDCAサイクルは、主に品質管理のために開発されました。

最後のAct が、次のPlanに相当させることで、螺旋を登るようにプロセスを辿ることがPDCAサイクルです。また、PDCAの経営版がOODAループです。

FILM2理論は、人の学習は「多段構造のフィードバック制御の延長」であると定義しています。その結果、人の学習サイクルは、PDCAサイクルで定義されたものと、出どころが同じため「似ているもの」になります。

違いを挙げるとすれば、次の3点です。もちろん、次の3点をPDCAサイクルに組み込めば、同じと言えます。

  1. 品質管理・達成よりも、「学習を目的」とするため、目標自体もダイナミックに変更する。実行可能な結果ではなく「実行可能でないかもしれない、期待する結果」を得るプロセスを作る
  2. そのため、「予想外」や「パターンに着目」することを主眼とする。予期せぬことを見つけ、新しい発見をすること、より不確実な状況を想定していること
  3. 前提、想定、パラダイムを変更することを目的としている。大きな変化、学習、根本的な変化は「想定、前提」が変わることです。それらを素早く見つけだすことが主眼となっています
  4. フラクタル構造(多段の入れ子構造)を想定している(螺旋ではない)。長期、中期、短期、瞬間に使うことを想定している。

詳しくは、別の記事で解説します。

PDCA理論の方なら、「PDCAの学習版」と考えていただいても構いません。どうであれ、大切なことは、「理論の優位性」よりも実践して、役立てることです。

Q. コツはありますか?

A. 3つあります

第一に「続けて、複数のシートを見比べること」です。自分の学習パターン(良いパターン、悪いパターン)を知るには、複数の結果が必要です。何かがうまく学習できていない時、同じようなアプローチをとっているかを知るには、たくさんの具体がなければ見つかりません。また見えていないことを見つけるにも、具体が必要です。そのためには「続けて、記録して、複数のシート」を眺めることが必要です。

次に「手書きがオススメ」です。箇条書きなどで行ってみたものの、やっぱり使いづらいです。紙とペンで絵を入れたり、図を入れたりして、書き込む方が思考が整理されやすいですし、後で振り返ることができます。

最後に「楽しむこと」です。人は、本来、学ぶこと自体が楽しい動物です。子供の頃のように、たくさんの疑問を出し探求し、目標を大きくして、チャレンジすること自体を楽しむことが大切です。そうすれば、具体的な技能や知識、スキルがもっと楽に手に入るはずです。



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