喉につっかえた魚の骨が・・・

こんにちは
toiee Lab 亀田です。

息子と算数の勉強をしている時、

「あ、そうか!」

と、全てに納得が行きました。

学習理論を構築したあと、悶々と悩み続けた「ある問題」が、解けました。
ずっと喉にひかかった魚の骨のように、ずっと私を悩ませていた問題が解けました。

具体的には、

です。


「ハウツー」と「メンタルモデルを与える」は、違う

子供に算数を教えているときに、ハッと気付きました。

それは、「私の中で、メンタルモデルを与えること」をハウツーの一種だと思い込んでいたことです。

ハウツーを与えてしまうと、その先、必ずと言って挫折してしまいます。ハウツーによる目先の小さな成功が、「間違った学び方」を身につけることになり、変化の時代、知識社会に取り残されてしまうことになります。

このような危惧から、子供には「ハウツー」を教えないように、

をするようにしてきました。

しかし、子供と相対しているうちに、「メンタルモデルを与えること」と、「ハウツー」が違うことに気付きました。

私は、「教えられていないことを学べるようになること」を大切にしすぎて、「メンタルモデルの基礎を与えること」も、ハウツーと勘違いし、子供に教えないようにしていました。

そして、大学でも、toiee Labの教育でも、

の間を、行ったり来たりして、迷っていました。

なお、「基礎となるメンタルモデルを与えた」教材は、すこぶる評判が良いですし、受講者は、ものすごいスピードで成長しています(だからこそ、ハウツーだと感じ、危惧しました)。

子供とのやり取りで、ハウツーと「メンタルモデルの基礎を与える」ことの決定的な違いがわかったことは、私にとって、とても大きいです。

なぜなら、迷いがなくなったので「ガンガン、教材を作っていける」からです。自分を制限せず、どんどん教育を作ることが、楽しみで仕方ありません。

以下では「ハウツー」と「メンタルモデルの基礎を与えること」と「自分で獲得すること」の違いを説明します。


ハウツーとは、「条件反射」学習

まずは、わかりやすいように「条件反射・ハウツー」について考えてみましょう。

条件反射とは、「特定の条件が与えられると、無意識にある種の行動をしてしまうこと」です。条件反射で有名なものは「パブロフのイヌ」です。

イヌに餌を与えるときに「ベルを鳴らす」ようにしました。それを何度も繰り返すと、そのイヌは、「ベルを鳴らしたら、唾液が勝手に出る」ようになります。このような実験を通じて発見されたのが「条件反射」です。

同様に、「おすわり」も条件反射のような学習です。

犬におすわりを教えようと思ったら、「無理やりお座りさせては、餌をあげて褒める」を繰り返します。すると、餌が欲しい時は、犬は自動的に「訳もわかっていない、意味もわかっていないけど、座る」という行為をします。

ハウツーを繰り返すことは、「おすわり」を学ぶことと変わりません。意味もわからないけど、うまくいくから繰り返している状態です。このような学び方は、「変化の少ない、単純なこと」には有効ですが、現代においては「害の方が大きい」と考えています。

もし、「塾や学校が、あなたの子供に、「犬に、おすわり」を教えるように」、条件反射的な教育をしていると聞いたら、びっくりしますよね。そんなはずはない・・・と思うかもしれません。

しかし、私たちは、社会全体として無自覚に「自ら、条件反射的な教育(イヌがおすわりを教わるような)」を提供したり、受講したりしています。


九九を例に、3つの違いを考えてみよう

息子(小学校2年生)の学校教育の現場を見れば見るほど、心配になります。なぜなら、「条件反射」的な教育をしているからです。

小学校の二年生の2学期は、九九を習います。

親も巻き込んで「九九」を覚えさせます。例えば、私の子供の学校では、親に「時々、出題してあげてくださいね」とアドバイスします。妻は、真面目に「ニク?」と、子供に急に質問します。子供は、えーーと・・・と一生懸命思い出そうとします。

間違って答えると、「今のは、18だからね」と伝えます。子供は、「はーい」と空返事をします。

九九をしばらく習っている子供を見て、ある時質問しました。

「そこにミカンの箱があるよね。今、4つずつ7列並んでいるけど、全部で何個入ってる?」

すると、子供は数え始めました。私は、「まずいなー、条件反射の学習をしてしまっているわ・・・」と思いました。息子は、四の段は完璧に覚えています。しかし、「いつ、どこで、どう使うのか?」がわかっていません。

学校では、みんなで競って「九九」を覚え、親も必死で「ペースに遅れないように、宿題させたり、出題させて」います。そうやって、子供達に「お座り」をさせている現状をありありと感じました。

そこで、子供に「九九ってさ、計算を楽にするために考え出されたんだよ」例えば、、、と、ミカンを並べ替えたりしながら、九九を活用して数を把握する方法をデモンストレーションしました(計算しやすいように、並び替えたり、バラバラにおいたものを、揃え直して計算したり、1から100までの計算をやって見せたり)。

それらのデモンストレーションを通じて、「算数(数学ではない)は、計算を工夫する」ことだということを伝えました。

すると、子供は「すげー!」と言って、大好きな電車のパンタグラフの数や、車輪の数を推定し始めました。

上記の九九の例では、「意味もわからず、使いどころを理解していないにも関わらず、とにかく覚えさせる、繰り返させる、テストの合格させる」を目指して、九九を覚えさせることが「条件反射的な学習」です。

一方で、私が行った「九九の使い所」や「計算を工夫すること」などは、「メンタルモデルの基礎を与えること」です。この基礎を納得するために、電車の窓の数を計算してみたり、日常で便利な使いどころを考えたりすることを通じて、「計算の工夫」を、勝手に洗練させて行きます。

「自分でメンタルモデルを獲得すること」とは、「九九を学ぶことは、どんな意味があるのか?何に使えるのか?限界は何か?」などを自ら考え、仮説を立てて行くことです。やがては、足し算と掛け算の違いは?なども考えて行くようにさせることです。

なんとなくイメージが伝わったでしょうか?

もう一つ例を出します。


「文字をきれいに書く」は、条件反射的な教育でも良いか?

では、次に「きれいに文字を書く」を学ぶことについて、考えてみましょう。文字をきれいに書くことは、繰り返して練習して、練習して、練習して「やっとうまく」なります。つまり、繰り返さないと学べません。

逆に「繰り返しさえすれば、文字がきれいになる」とも言えます。しかし、ただ繰り返すだけだと、「一定レベル」までしか文字が上達しません。他の言語を学んだり、絵が上手くなったりするような副次効果は得られません。

例えば、「きれいな文字」を書くためのコツを教えたとしましょう。これも、「4つのコツ!」を伝授して、繰り返させてしまうと、「お座り型の教育」になってしまいます。馬鹿みたいに繰り返してしまいます。

一方で、「メンタルモデルの基礎を与える型」の場合、

として、「4要素を実践するアイデア」を出させつつ、「日々の生活で、意識する」ことをサポートします。すると、4要素の具体例をたくさん考え出し、次々と試して行きます。人によっては、そこから「4要素以外」に進むかもしれません(書道の世界に入るとか)。

「メンタルモデルを自ら獲得する型」の場合は、

などを考え、様々な分野の知識、先人の知恵などを引っ張り出して、「美しい」を再検討し、実際に実験をして「これぞ、良い文字を書く基本ルール」というものを自分で見つけ出させるような教育です。


自分の専門分野は、「メンタルモデルを自ら獲得する型」をやるべき

では、どの教育が、最も適切なのでしょうか?

ハウツー型は、今から150年ぐらい前なら、すごい成果を上げていました。第二次産業革命を牽引しました。しかし、現代社会では、害の方が大きいです。これは、大学の教育現場に立ち続けた結果の肌感覚でもあります(この話は、いずれどこかで)。

では、残る「メンタルモデルの基礎を与える型」と「メンタルモデルを自ら獲得する型」のどちらが良いでしょうか?

例えば、ある子供が「才能」と思わせるような能力を発揮したとします。それを伸ばし続けてあげるには、両方が必要です。メンタルモデルを自ら構築させることを手伝いつつ、新しい分野を学ぶ場合、「メンタルモデルの基礎を与える型」で教育します。

「メンタルモデルを自ら獲得する」には、獲得したいメンタルモデルから見て「低次元のメンタルモデル」が必要です。そのメンタルモデルを獲得するところも、「メンタルモデル獲得型」でアプローチしても良いのですが、労力がかかります。

そこで、「既に専門家(ラーニング・デザイナー)が設計した、メンタルモデルの基礎」を得て、それを探求するプロセスで学んでしまうのが良いです。もちろん、本人が「低次のメンタルモデルも、自分で探求して獲得したい」場合は、無理に押し付けない方が良いです。

なんにせよ、「2つの方法は、同時進行」で使うべきです。

実は「両方」です。


私(亀田)の勘違い

ところで、「メンタルモデルの基礎」を与える型は、上手くハマると、受講者が、すごいスピードで学習します。

例えば、WordPress、HTML/CSS など、ハウツーではなく(操作方法や、やり方ではなく)、メンタルモデル(構造、仕組み、全体像など)を学ぶようにすると、

学ぶことができています。

この様子を見て、私は「メンタルモデルの基礎」を与えすぎると、toiee Lab依存してしまう・・・と心配をしてしまいました。誰かに「メンタルモデルの基礎を教えてもらえないと、何も有効に学べない」ようになってしまう・・・、そう危惧をしました。

しかし、よくよく考えてみれば、「メンタルモデルを獲得するには、ラーニングのプロセスを通じる必要」があります。難しい言い方になって申し訳ないのですが(いつか、理論をしっかりと説明します)、

です。ちょっとだけ、メタレベルが違うだけで本質的には同じです。

つまり、

ということです。

このようなことを、子供の教育を通じて学びました。

したがって、これからは「安心して」、教材づくりに専念できます。そして、ワクワクしています。

なぜなら、

ことが、わかっているからです。

もう少し正確な言い方をすれば、「実験済み(大学の研究室の卒業研究で)」です。


新しいプロジェクトを始めます

さて、私の長年の「懸念」が払拭されたので、新しいプロジェクトを始めます。
たった3ヶ月で、「手に職をつける」というものです。

そのプロジェクトを通じて、「教材作成」も行なっていきます。
私自身も楽しみなのですが、、、、

あなたも「想像もしていなかったレベル」に成長できることを楽しみにして欲しいと思います。

それでは、また。

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